骨粗鬆症
骨粗鬆症は私が日本骨粗鬆症学会の認定医を取得していることもあり、当院で力を入れている疾患の一つでもあります。
骨粗鬆症とは、骨がもろくなって骨折しやすくなる病気です。
原因としては女性ホルモンの減少と加齢が挙げられます。
特に女性は閉経後、女性ホルモンが低下すると急激に進行することがあります。
閉経が早かったり、婦人科疾患などで子宮や卵巣などを摘出された方、ホルモン治療を受けられた方などでは本来の年齢よりも早く骨粗鬆症が出てしまう事があります。
初期症状はほとんどありませんが、ある程度進行してくると背中が曲がったり、痛みや骨折が起こることがあります。これによって、寝たきりの症状になることがあり、症状が現れた場合は、早期に治療することが大切なのはもちろんですが、症状が出る前に診断して、治療を始めることが重要です。
男性でも加齢や運動量の低下で骨粗鬆症になることがありますが、骨粗鬆症は女性に圧倒的に多い病気です。
閉経前の40歳頃に骨密度測定をしておくことをお勧めしています。
極論すれば、40歳以上の女性はとりあえず1回骨密度測定しておくことが望ましいと考えています。
(その際の数値が低くなければ数年に1回、少し低ければ1年に1回と言う感じで以降の検査のペースをお知らせ出来ます。また、その時点で、診断基準に達するくらい低ければ精密検査の上、治療を開始することもできます)。
当院にある骨密度測定器(DEXA)は前腕型です。体幹部での測定と比べると簡易ではありますが、迅速に測定することが可能です。また検査費用も体幹型の1/3以下で済みます。
(体幹型での骨密度測定をご規模の場合は提携している医療機関にて検査を受けていただけるよう手配することも可能です)
治療
性別や進行度によって使用する薬は様々ですが、内服薬による治療が一般的です。
内服が難しい場合や、重度の場合は注射による治療もあります。
初期治療では「現状より骨密度下がらない為(骨が弱くならないようにする)」の治療が中心になります。
骨密度が極端に低下している場合(骨折の危険性が高い場合)や、既に骨粗鬆症による骨折を起こしてしまっている場合は、内服(飲み薬)よりも強力な注射による治療を行う事も出来ます。
ただし、注射による治療については「骨密度が大きく低下している事」「既存の骨粗鬆症性骨折がある」などの制約があり、希望される全ての患者さんに行える訳ではありません。
また、骨密度を増加させるための食事や運動など患者さん自身による療法も重要です。
自分で出来る対策・治療
・食事療法
骨の「原料」になるカルシウムの摂取
骨の原料になるカルシウムが不足していては治療の効果は減弱してしまいます
日々の食生活で積極的にカルシウムを摂取しましょう。
カルシウムは魚介類や乳製品、大豆製品などに多く含まれます
ひじきやわかめなどの海藻、小松菜やチンゲンサイ、切り干し大根などの野菜にも含まれます
「どれか一つ」と言うよりは日々の食生活でバランスよく摂取することが重要です
(骨粗鬆症財団のウェブサイトより抜粋)
カルシウムの吸収を助けるビタミンDの摂取
ビタミンDは魚類やキノコ類に多く含まれています(野菜や穀物、豆、イモ類にはほとんど含まれていません)
特に魚はカルシウムも多いので骨にとってはお勧めの食品です
またビタミンDは日光に当たることで活性化されたり、体内で合成されたりします
一日10分程度の日光浴は骨の健康には効果的です
カルシウムを骨に取り込みやすくするビタミンKの摂取
ビタミンKはカルシウムを骨に取り込みやすくして骨を強くします
納豆や色の濃い葉野菜(ブロッコリー、小松菜、ニラ、モロヘイヤ、ホウレンソウ、キャベツなど)、干しわかめなどに多く含まれます
特に納豆やカルシウムも多く含みますので骨の健康の為にはおすすめです。
※抗凝固剤を服用している場合は効果を弱めてしまう恐れがあるので主治医の先生に相談してください
(骨粗鬆症財団のウェブサイトより抜粋)
ただし、カルシウムが過剰になると「高カルシウム血症」と言い腎障害などの恐れもあります。
骨粗鬆症の治療中には定期的に採血させていただいて、カルシウムや肝機能、腎機能などの数値に異常が出ないか確認します
・運動療法
骨は刺激を受けることで強くなる性質があります
その為、適度なトレーニングは骨を強くする効果があります
もちろん、筋トレなど強めのトレーニングの方が効果はありますが、骨粗鬆症の方が急に激しいトレーニングをすると骨折や筋損傷などのリスクもありますのでまずはウォーキングや、水中歩行、水泳など無理な力の掛かりにくく、普段から出来るトレーニングをお勧めしております。
骨粗鬆症の治療については患者さんそれぞれの状況により多岐に渡ります。
上記はあくまで一般論ですので、まずは受診していただき、検査を受けていただいたうえで患者さんそれぞれに適した治療(薬物治療だけではなく、食事や生活習慣なども含めた)の提案をさせていただければと考えております(現状ではほぼすべての治療が保険診療の範囲内になりますので、安心して受診してください)。
江川整形外科形成外科では院長の江川博昭が日本骨粗鬆症学会の認定医になっております。
骨粗鬆症が気になりましたら、お気軽にご相談ください。
